ハンセン病療養所退所者等の地域生活支援のための
専門的相談機関を国のモデル事業として整備し、
ソーシャルワーカーを活用することについての要望
厚生労働省健康局長 外山千也 様
2011年4月25日
社団法人日本社会福祉士会 会長 山村 睦
社団法人精神保健福祉士協会 会長 竹中秀彦
公益社団法人日本医療社会福祉協会 会長 笹岡真弓
NPO法人日本ソーシャルワーカー協会 会長 鈴木五郎
社会福祉専門職団体協議会(以下「本協議会」という)は、(社)日本社会福祉士会、(社)日本精神保健福祉士協会、(公社)日本医療社会福祉協会、(NPO)日本ソーシャルワーカー協会のソーシャルワーカー4団体で構成しています。
本協議会は、2003年度に、国の設置したハンセン病問題検証会議・検討会調査班からの協力要請を受け、ハンセン病問題の真相究明のための被害実態調査に参加し、300名に及ぶ調査員の派遣を行いました。本協議会は、この調査の中で多くのことを学ぶとともに、ハンセン病療養所退所者及び家族(以下、「退所者等」という)に対する支援はソーシャルワーカー全体の問題であるとの認識を新たにし、退所者等の地域生活を支援するための相談センター(ハート相談センター)を2003年度に開設し、現在に至る活動を行ってきました。
本協議会は、この間の相談活動の経験を総括し、退所者等に対する新たな支援の在り方を検討するため、2009年度に「社会的に孤立しがちなハンセン病回復者・家族に対する見守り・個別支援に関するモデル事業」(厚生労働省社会援護局平成21年度社会福祉推進費等補助金事業、事業実施主体は本協議会の構成団体である日本社会福祉士会)を実施しました。
この研究の中で、モデル事業として実施した見守り相談、個別支援という相談スタイルが高齢化している退所者等の支援に効果的であることを明らかにしました。このたび、本研究の成果を具体化するため、退所者等に対する専門的相談機関を国のモデル事業として整備し、合わせてソーシャルワーカーを活用することについて別紙の提言をまとめました。
つきましては、提言の趣旨をご理解頂き、療養所退所者等に対する専門的相談機関の整備とソーシャルワーカーの活用に向けた検討をお願いする次第です。