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2016年度

「ハンセン病を理由とする開廷場所指定に関する調査報告書」(最高裁判所事務総局)に対する意見表明

2016年6月10日
社会福祉専門職団体協議会

私たちソーシャルワーカーは、平成28年4月に最高裁判所事務総局が発表した「ハンセン病を理由とする開廷場所指定に関する調査報告書」(以下「報告書」)について、以下の観点から意見を表明します。

報告書では、ハンセン病を理由とする開廷場所の指定の運用について、遅くとも昭和35年以降は裁判所法69条2項に違反するものであったとし、このような誤った運用が、ハンセン病患者に対する偏見、差別を助長し、ハンセン病患者の人格と尊厳を傷つけたことについて、「深く反省し、お詫び申し上げる。」としており、この点については評価できます。

しかしながら、「裁判の公開」については、「裁判所法69条2項が想定する公開の要請を満たさないと解される具体的形状を有する場所が開廷場所として選定された事例があったとまで認定するには至らなかった」、と結論づけており、この点については到底容認することができません。

既に年数が経過しており、「違法」「違憲」と断定することが困難であることは理解できますが、「裁判の公開」を判断するに当たっては、裁判所の掲示場及び開廷場所の正門等において告示を行っていたことが推認されるといった形式的要件ではなく、一般の傍聴が可能であるかという実質的な要件で判断すべきと考えます。

そもそも、広く一般国民にとって傍聴することが困難な場所である刑事収容施設内及びハンセン病療養所内を開廷場所としていなければ、裁判の公開については問題にならなかったのですから、最高裁判所は「人権の砦」として、年数が経過して証拠が集まらないことをもって自らに有利に解釈するのではなく、問題の本質を捉えて判断すべきであると考えます。

報告書にあるとおり、司法行政事務に携わる職員は人権に対する鋭敏な意識を持って、このようなことを二度と起こさないよう,具体的な方策を着実に実行していくよう強く望みます。

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