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2012年度

ソーシャルワーカーは生活扶助費の削減に反対します

2013年2月15日
社団法人日本精神保健福祉士協会 会長 柏木一惠
公益社団法人日本医療社会福祉協会 会長 佐原まち子
特定非営利活動法人日本ソーシャルワーカー協会 会長 岡本民夫
社団法人日本社会福祉士会 会長 山村 睦

本年1月29日、政府は生活保護における生活扶助費の削減を盛り込んだ2013年度予算案を閣議決定し、間もなく国会における予算審議が予定されています。私たちソーシャルワーカーは、社会福祉分野において、子ども、障がい者、患者、高齢者などが抱える多岐にわたる生活課題の解決に向けた支援を行う専門職として、社会保障制度の根幹をなす生活保護制度の堅持を求めるとともに、生活扶助費の削減には断固反対します。

最低生活基準については、厚生労働省に置かれた社会保障審議会最低生活基準部会において、一般低所得世帯の消費実態と均衡が図られているか検証を行い、本年1月18日に報告書をまとめました。同部会は、検証結果に関する留意事項として、「今後、政府部内において具体的な基準の見直しを検討する際には、今回の検証結果を考慮しつつも、同時に検証方法について一定の限界があることに留意」するとともに、「生活扶助基準検証の際参照されてきた一般低所得世帯の消費実態については、第1・十分位(*)の所得分布における動向に留意しつつ、なお今後の検証が必要である」ことを指摘して、生活扶助基準の見直しには慎重に配慮すべきと言及しています。

閣議決定した生活扶助費の削減は、2008年と2011年における生活扶助に相当する消費品目の消費者物価指数の比較によるデフレ調整分4.78%を根拠の一つとしています。しかしながら、この消費品目には生活保護受給者では元来支出割合が少ない教養娯楽費(マイナス7.3%)などが含まれています。最低生活費の主要消費品目である食料費はマイナス0.5%、光熱・水道費はマイナス1.2%(2012年との比較においてはプラス2.8%)であることから、削減の明確な根拠はないと言えます。

昨年来の一連の生活保護バッシングは、生活保護受給者の尊厳を深く傷つけることとなりましたが、生活扶助費の削減はそのことに追い打ちをかけることとなります。また、来年度から予定されている消費税率の引き上げは、社会保障の財源確保を理由としておきながら、保護受給者の消費可能額をさらに減らすこととなり、深刻な矛盾を生み出すこととなります。

問題の所在は、国が定めた最低生活基準以下の生活を強いられている国民が多く存在していることであり、健康で文化的な最低限度の生活を営む国民の権利が保障されていないことを強く訴えます。

(*)全世帯を所得階級別に10等分したうち一番低い層の世帯。生活保護基準以下の世帯が多く含まれる。

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