イスラエルとパレスチナのソーシャルワーカーとの連帯について

イスラエルとパレスチナのソーシャルワーカーとの連帯を表明する声明が、国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)アジア太平洋地域小原眞知子会長、同ヨーロッパ地域会長アナ・ラドゥレスク会長の連名で発出されました。

私たち、日本ソーシャルワーカー連盟(JFSW)は、イスラエルとパレスチナのソーシャルワーカーとの連帯を表明し、この地域に迅速かつ永続的な平和が確立され、すべての人々の安全と幸福が確保されることを願う本声明を支持いたします。

2023年10月18日

日本ソーシャルワーカー連盟(JFSW)

公益社団法人日本社会福祉士会 会長 西島 善久
公益社団法人日本精神保健福祉士協会 会長 田村 綾子
公益社団法人日本医療ソーシャルワーカー協会 会長 野口 百香
特定非営利活動法人日本ソーシャルワーカー協会 会長 保良 昌徳

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(以下IFSWアジア太平洋およびIFSWヨーロッパ共同声明和訳文)

イスラエルとパレスチナのソーシャルワーカーとの連帯

2023年10月12日

イスラエルとパレスチナの人々は、現在、大きな喪失に極めて困難で心が痛む時を過ごしています。この地域で続く紛争は、苦しみと人道的危機を生み出し、多くの人々とコミュニティが逆境、恐怖、不安、深い喪失感に直面しています。

紛争の影響を受けているすべての人々にとって、今は計り知れない苦しみの時でしょう。愛する人を失って悲嘆に暮れる人々の数は、時間を追うごとに増えています。そして恐怖は刻一刻と増しています。

イスラエルとパレスチナのソーシャルワーカーもまた、この紛争の影響を受けています。しかし彼らは、社会的な相談援助に積極的に関わり、人道的危機に見舞われた人々を支援することで、専門家としての責務を維持しています。

この地域のソーシャルワーカーは、最前線で活動する中で、計り知れない勇気と思いやりを示し、現在進行中の紛争の影響を受けている人々やコミュニティの生活に大きな変化をもたらしています。離ればなれになった家族の再会、行方不明または死亡した親族を持つ人々の支援、紛争地域から避難してきた人々の支援、親が行方不明または死亡した子どもたちへの支援、必要な食糧が不足している地域で立ち往生している人々への必要不可欠な支援など、重要な役割を果たしています。

紛争の反対側にいるにもかかわらず、両国のソーシャルワーカーは、トラウマを抱える人々を支援しながら、同じ課題に直面しています。彼らの無私無欲の行動は、私たちすべてに勇気を与えるものであり、人間の尊厳を守り、ウェルビーイングを促進し、平和を維持するというソーシャルワークの基本原則の模範となるものです。

イスラエルとパレスチナの両国を代表しているIFSWヨーロッパおよびIFSWアジア太平洋の両地域として、この悲劇を乗り越えていくソーシャルワーカーを深く支援します。ソーシャルワーカーがレジリエンスと専門的なストレングスを維持できるように、この困難な時期に互いに支え合う方法を見つけることができることを願っています。

イスラエルとパレスチナのすべての市民の安全とウェルビーイングを確保し、この地域に迅速かつ永続的な平和が確立されることを切に願っています。私たちは、この地域に住む人々の日々の生活に、傷害や人命喪失の脅威が立ちはだかることのない近未来を心に描いています。

IFSWヨーロッパ会長 アナ・ラドゥレスク
IFSWアジア・パシフィック会長 小原眞知子

【原文(英語)】IFSWアジア太平洋およびIFSWヨーロッパ共同「イスラエルとパレスチナのソーシャルワーカーとの連帯」