ソーシャルワーカーであり人権擁護者であるムンター・アミラ氏の即時釈放を要求する声明が、国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)グローバル本部から発出されました。

ムンター氏の拘束は、個人としての権利に対する侮辱であるだけでなく、世界中の人権擁護者としてのソーシャルワーカーの権利に対する広範な攻撃を意味しています。私たち、日本ソーシャルワーカー連盟(JFSW)は、国際社会、ソーシャルワーカー、人権団体に対してムンター氏の自由とすべての人々の人権尊重を主張する本声明を支持いたします。

2023年12月26日

日本ソーシャルワーカー連盟(JFSW)

公益社団法人日本社会福祉士会 会長 西島 善久
公益社団法人日本精神保健福祉士協会 会長 田村 綾子
公益社団法人日本医療ソーシャルワーカー協会 会長 野口 百香
特定非営利活動法人日本ソーシャルワーカー協会 会長 保良 昌徳

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(以下IFSW声明和訳文)

IFSWは同僚のムンター・アミラ氏の即時釈放を要求します

2023年12月21日

私たちは、著名なソーシャルワーカーであり人権擁護者である私たちの同僚、ムンター・アミラ氏がイスラエル国防軍によって最近逮捕されたことを知り、非常に憂慮しています。12月18日未明、ベツレヘムのアイーダ難民キャンプの自宅からムンター氏が不当に逮捕されたことは、基本的人権と正義の原則の侵害です。

ムンター・アミラ氏は一貫して子どもと青少年の権利と尊厳を擁護し、彼らの自由と幸福を主張してきました。平和的な抗議活動と人権擁護に対する彼の取り組みは、ソーシャルワークの基本的価値観と一致しています。これらの原則はすべての人々の自主性と自己決定権を強調しており、ムンター氏の行動はこれらの理想を体現しています。

ムンター氏に対する逮捕の方法、その後の家族への虐待、不当な拘留は非常に憂慮すべきことです。彼の地域社会への献身は、アイーダ青少年センターの理事長としての役割や人民闘争調整委員会での活動からも明らかであり、他者に奉仕し向上させるという彼の揺るぎない決意を浮き彫りにしています。

私たちは、国連の「植民地と人民に独立を付与する宣言(Declaration on the Granting of Independence to Colonial Countries and Peoples)」に表明された感情に共鳴し、自決権と征服からの自由を再確認します。ムンター氏の逮捕はこれらの原則に全く反するものであり、国連憲章と世界人権宣言に謳われている価値観の無視を示しています。

私たちは、ムンター・アミラ氏をはじめ、意思に反して拘束されている他のすべてのパレスチナとイスラエルの人々の即時無条件釈放を要求します。ムンター氏の拘束は、個人としての彼の権利に対する侮辱であるだけでなく、世界中の人権擁護者としてのソーシャルワーカーの権利に対する広範な攻撃を意味しています。私たちは国際社会、ソーシャルワーカー、人権団体に対し、ムンター氏の自由とすべての人々の人権尊重を主張するために、協働を呼びかけます。

ムンター・アミラ氏の声は、正義、平和、人間の尊厳を訴える声です。彼を擁護するために、私たちは不正義に直面して声を上げます。私たちはムンター・アミラ氏と、平和的かつ非暴力的な方法で人権と社会正義のために勇敢に闘うすべての人々と連帯します。彼の即時釈放は、私たちが守る原則と、私たちが創造しようと努力している共通の未来にとって不可欠です。

ガザで続いている空爆に鑑み、我々はまた、即時停戦と平和構築プロセスの開始を求める確固たる姿勢を改めて表明いたします。この紛争の根本原因に対処し、この地域のすべての人々のための恒久的な平和と安全への道を開くためには、対話への一貫した関与とコミュニティ間の信頼構築が極めて重要であると考えます。

2018年に釈放された後のムンター・アミラ氏

★IFSW声明原文は↓をご覧ください。
IFSW calls for the immediate release of our colleague Munther Amira

以上