「世界ソーシャルワークデー」は、IFSW(国際ソーシャルワーカー連盟)が世界の加盟国に呼びかけ、毎年3月の第3火曜日(今年は3月17日)に合わせて、各国でソーシャルワークやソーシャルワーカーを広報するイベントを開催する取り組みです。

今回、わが国ではJFSW(日本ソーシャルワーカー連盟/(公社)日本精神保健福祉士協会、(公社)日本社会福祉士会、(公社)日本医療社会福祉協会、(NPO)日本ソーシャルワーカー協会の4団体が会員)の主催にて、2月29日(土)、(公社)日本社会福祉士会会議室で講演会を開催しました。

講師には、アルゼンチンからIFSW会長のシルヴァナ・マルティネス博士をお招きし、「社会変革に向けた行動が必要な時:危機から希望へ」と題して、ラテンアメリカのソーシャルワークを中心にご講演いただきました。

南米各国のソーシャルワークは、その歴史的な背景もあり、社会問題に対して政治化して関わるメゾ、マクロレベルでの社会変革を意識した実践が重要であり、ソーシャルワーカーはその職責を自覚し、大衆と連動したソーシャルアクションが不可欠であると、逐次通訳のもと2時間にわたって熱く語っていただきました。

最後にJFSW会員団体の役員から、シルヴァナ会長の溢れ出る情熱の秘訣に関する質問に「私は、不公正を許すことが出来ず、24時間寝ても覚めても社会正義の仕事であるソーシャルワークのことを考えています!」「生まれ変わってもソーシャルワーカーになりたいです!これは天職です!」と答えられ、JFSW関係者一同圧倒されてしまいました。

このプロジェクトは約1年前から動き出し、本来は東洋大学(白山キャンパス)を会場として全国から150人を超える社会福祉関係者の皆様のご参加のもとで盛大に開催する予定でしたが、今般の新型コロナウイルス感染症の問題で、参加者の安全確保の観点から“無観客ビデオ収録講演会”方式に切り替え、JFSW会員団体役員や国際委員、事務局のみ約20人の小規模な集まりとなりました。

講演会を楽しみにしていた多くの方々には多大なご迷惑をおかけし大変申し訳ございませんでした。なお、講演を収録したDVDは、参加費の代替としてご了解いただいた皆さまに3月下旬にお届けいたします。

(文責:JFSW国際委員 大橋雅啓/(公社)日本精神保健福祉士協会)